2026A NanoTerasu 利用研究課題募集要項
NanoTerasuの利用をお考えの方は、利用研究課題申請の前に下記をご確認ください。
1. 2026A期の運転等について
(1)2026A期供出シフトおよび利用時期
・供出シフト(時間)
2026A期供出シフトは、表1のとおりです。
<表1 2026A期 ビームライン別供出シフト数>
区分 | ビームライン | シフト数 (1シフト=8時間) |
共用ビームライン | BL02U | 267 |
BL06U | 267 | |
BL13U | 267 | |
コアリションビームライン | BL07U | 57 |
BL08U | 99 | |
BL08W (XRD) | 90 | |
BL08W (SAXS) | 108 | |
BL08W (XAFS) | 63 | |
BL09U | 60 | |
BL09W | 72 | |
BL10U | 30 | |
BL14U | 126 |
ただし、昨今の電力事情等により変動する可能性があります。予めご了承ください。
・利用時期(予定)
2026A期:2026年4月上旬〜2026年8月
(2)2026A期締切
・コアリションビームライン(一般課題/高度化研究開発課題)
2025年11月11日(火)午前10時 JST(提出完了時刻)
・共用ビームライン(一般課題)
2025年11月19日(水)午前10時 JST(提出完了時刻)
2. 応募資格について
一般課題、高度化研究開発課題ともに以下のとおりです。
・国内外の企業、大学、研究機関等に所属する方(ただし、学生は共同実験者としてのみ実験に参加可)
・2名以上の実験者を確保できる方(単独実験の禁止)
3. 募集する課題の種類と利用できるビームライン
2026A期のNanoTerasuの利用は、成果非専有利用のみの募集となります。成果専有課題の募集はありません。成果非専有利用では、論文等により研究成果を公表していただく代わりにビーム使用料は免除となります。学生は共同実験者としてのみ実験に参加できます。なお、2026A期より一般財団法人光科学イノベーションセンター(PhoSIC)が設置したコアリションビームラインのビームタイムの一部が共用に供出され、共用利用が始まります。2026A期に募集する課題は表2に示すとおりです。詳細は各課題募集案内をご覧ください。
<表2 2026A期課題募集一覧>
専有/非専有 | 利用研究課題種別名 | ビームライン | 概要 | 公募回数 |
成果非専有利用 (成果公開) | 一般課題 | 共用BL | 放射光を利用した一般的な研究全般を対象とする課題。 | 年2回 |
成果非専有利用 (成果公開) | 一般課題 | コアリションBL 共用枠 | 放射光を利用した一般的な研究全般を対象とする課題。 | 年2回 |
成果非専有利用 (成果公開) | 高度化研究開発課題 | コアリションBL 共用枠 | 先導的な放射光利用の開拓、施設利用研究の規模の拡大を趣旨として、BLの高度化研究開発を実施する利用研究課題。 | 年2回 |
各募集対象ビームラインの研究分野および利用可能な実験ステーション、並びに特徴等を表3、表4、および表5に示します。
<表3 共用ビームライン概要一覧>

<表4 共用ビームラインの特徴一覧>
ビームライン | 名称 | 特徴 |
BL02U | 軟X線超高分解能共鳴非弾性散乱 | ダウンロード[PDF] |
BL06U | 軟X線ナノ光電子分光 | ダウンロード[PDF] |
BL13U | 軟X線ナノ吸収分光 | ダウンロード[PDF] |
<表5 コアリションビームラインの特徴一覧>
ビームライン | 測定法(標準) 対象:一般課題 | 測定法(アドバンスト) 対象:高度化研究開発課題 | 特徴 |
BL07U | 軟X線吸収分光(XAS)、 軟X線光電子分光(XPS) | 共鳴軟X線非弾性散乱(RIXS)、 ナノX線光電子分光(NanoESCA) | BL情報 |
BL08U | 軟X線光電子分光(XPS)、 軟X線吸収微細構造(SX-XAFS) | 雰囲気軟X線光電子分光(AP-XPS)、 オペランド軟X線吸収微細構造 (operando SX-XAFS) | BL情報 |
BL08W_XRD | 粉末X線回折、 二次元X線回折マッピング、 表面X線回折、 In-situ X線回折、 蛍光X線による元素マッピング | BL情報 | |
BL08W_SAXS | 小角X線散乱、 広角X線散乱・回折、 Grazing incidence、 小角・広角散乱・回折 | BL情報 | |
BL08W_XAFS | テンダーX線XAFS、 硬X線XAFS | BL情報 | |
BL09U | HAXPES (硬X線光電子分光法) | BL情報 | |
BL09W | 白色X線CT、 白色X線イメージング | 4D-CT | BL情報 |
BL10U | 単色X線CT | マイクロビーム蛍光マッピング、 USAXS、XPCS | BL情報 |
BL14U | 軟X線吸収分光(XAS)、 軟X線磁気円二色性分光(XMCD) | 軟X線イメージングSXM、 STXM | BL情報 |
高度化研究開発課題の課題申請については、事前に下記までお問い合わせください。
また、一般課題の対象装置か高度化研究開発課題の対象装置かどちらに該当するか不明な場合も、下記までお問い合わせください。
装置の持込/設置について | メールアドレス |
JASRI利用推進部 | ntjasri#jasri.jp |
(注)メールアドレスは#を@に置き換えてください。
4. 課題申請に必要な手続き
(1)課題申請
課題申請はWEBサイトを利用した電子申請により行います。詳しい入力方法については、各課題の募集案内をご参照ください。また、下書きファイルをご用意しておりますので、ご利用ください。なお、課題申請時は、ログインユーザー名で実験責任者登録されます。
高度化研究開発課題については、専用様式から申請をお願いします。
マイページログイン > 課題申請書を作成・編集する > 新規作成
申請が完了すれば、受理通知と申請者控え用の誓約事項のPDFファイルがメールで送られます。メールが届かない場合は申請が受理されていない可能性がありますので、以下のとおり確認してください。
申請課題が UIサイト(ログイン>トップページ>課題申請書を作成・編集する)の「提出済」に
1) 表示されていない場合
→受理されていません。もう一度申請課題の「提出」操作を行ってください。
2) 表示されている場合
→受理されています。ユーザー登録内容が正しいにもかかわらずメールが不着となっている場合は、「6. お問い合わせ」利用推進部までお問い合わせください。
(2)ユーザー登録(未登録の方のみ)
課題申請時にユーザーID番号とパスワードが必要となるため、申請前にUIサイトにてユーザー登録を行ってください。SPring-8/SACLAのユーザーIDをお持ちの方は登録不要です。
(注)申請者(実験責任者)だけでなく、課題申請時に共同実験者として登録される方もユーザー登録が必要です。ユーザー登録情報は、採否通知の送付等の各種ご連絡に使用しますので、既登録者の方も登録内容をご確認の上、適時情報の更新をお願いいたします。
(3)申請書作成上のお願い
詳しい入力方法については、課題申請書の作成をご参照ください。
[希望シフトについて]
基本的に3シフト単位(1シフト=8時間)でビームタイムの配分が行われます。シフト数の算出をする際の不明な点は以下までお問い合わせください。
研究内容について | メールアドレス |
共用ビームライン (ナノテラス事業推進室) | ntpbl#jasri.jp |
コアリションビームライン共用利用 (ナノテラス事業推進室) | ntcbl#jasri.jp |
(注)メールアドレスは#を@に置き換えてください。
[実験責任者について]
課題申請者として利用研究課題に対して責任を持つことが出来る人となります。なお、研究自体の責任者とNanoTerasu利用に係る実験責任者は、必ずしも同一者である必要はありません。また、NanoTerasu利用に係る利用成果論文等のFirst Authorと当該実験責任者は必ずしも同一者である必要はありません。
[複数のビームラインへの利用申請について]
同一の実験責任者が複数のビームラインを利用する場合は、ビームライン毎に申請してください。科学的意義の書き方が同じでも、複数のビームラインでの実験が必要な内容であると認められる場合には、審査で不利に扱われることはありません。
[本申請に関わるこれまでの成果について]
本研究に関わる実験責任者の主な発表論文(最大3報)と、これまでの研究の進捗状況が分かるように、各論文について2行程度の説明を記述してください。また実験責任者のORCID IDおよびresearchmapのURLはマイページのアカウント情報にて登録してください。
[高圧ガス容器持込み実験について]
高圧ガス容器を持ち込む場合は、必ず「安全に対する記述、対策」>「安全に関する手続きが必要なもの」>「高圧ガス容器持込み実験」にチェックをし、「測定試料及びその他の物質」欄へ物質名・持込量等を正確にご記載ください。申請書に記載が無く、採択後新たに持込む場合は、高圧ガス保安法に関する行政手続きの過程において、持込みが制限される可能性がありますのでご注意ください。
5. 利用にかかる料金等について
以下に課題種毎の利用料金と消耗品実費負担の金額を示します。「NanoTerasu利用料金について」のページもご参照ください。
(1)ビーム使用料について
成果非専有利用(成果公開*)
*課題実施期終了後3年以内に査読付論文等を発表し、JASRIに登録していただくことで、成果が公開されたとみなします。詳細につきましては「成果公表について」をご参照ください。
利用料金の種類 | 1シフト(8時間)あたり |
ビーム使用料 | 免除 |
(2)消耗品の実費負担について
利用実験において実験ハッチにて使用する消耗品の実費(定額分と従量分に分類)について、共用ビームタイムを利用する全ての利用者にご負担いただきます。
定額分:利用者別に分割できない損耗品費相当(税込)
利用料金の種類 | 1シフト(8時間)あたり |
消耗品実費負担(定額分)(税込) | 11,520円 |
従量分:使用に応じて算定(液体ヘリウム)
液体ヘリウムの使用がある場合は、消耗品実費負担(従量分)として、使用量に応じて請求させていただきます。※液体ヘリウムの単価は変更される可能性があります。
利用料金の種類 | 1リットルあたり |
液体ヘリウム(税込) | 1,675円(2025B期実績) |
6. その他
1. 放射線業務従事者等の登録について
NanoTerasuのビームラインでは、放射線業務従事者登録(主に硬X線BL)、または取扱等業務従事者登録(主に軟X線BL)が必要となります。ご利用に合わせて手続きをお願い致します。詳細につきましては、NanoTerasu公式サイトのユーザー利用ガイド、NanoTerasu User Informationサイトの「課題が採択された方へ」をご確認ください。
軟X線ビームラインご利用の場合:
2026A期の軟X線ビームラインは次のとおりです。
共用ビームライン | BL02U、BL06U、BL13U |
コアリションビームライン | BL07U、BL08U、BL14U |
区分 | 要/不要 | できること |
放射線業務従事者登録*1 | 不要 | – |
取扱等業務従事者*2登録手続き (放射線業務従事者等申請システム上の表記は「BL利用者」) | 要 | シャッター等の開閉を含む軟X線ビームライン(実験装置を含む)の取扱い |
*1:所属元及びNanoTerasuでの教育訓練の受講、所属元での特殊健康診断の受診が必要になります。(NanoTerasuの教育訓練はe-learningとなります)
*2:NanoTerasuでの教育訓練(e- learning)の受講が必要です。
硬X線ビームラインご利用の場合:
2026A期の硬X線ビームラインは次のとおりです。
コアリションビームライン | BL08W(XAFS、XRD、SAXS)、BL09U、BL09W、BL10U |
区分 | 要/不要 | できること |
放射線業務従事者登録*1 | 要 | シャッター等の開閉を含む 硬X線ビームライン (実験装置を含む)の取扱い |
取扱等業務従事者*2登録手続き (放射線業務従事者等申請システム上の表記は「BL利用者」) | 要 | シャッター等の開閉を含む 硬X線ビームラインの 実験ハッチ外からの取扱い |
*1:所属元及びNanoTerasuでの教育訓練の受講、所属元での特殊健康診断の受診が必要になります。(NanoTerasuの教育訓練はe-learningとなります)
*2:NanoTerasuでの教育訓練(e- learning)の受講が必要です。
2. 単独実験・作業の禁止
安全上の観点から原則として単独でのご利用はお断りしております。共同実験者を募って申請(実施)してください。
3. 装置の故障、災害および伝染病等発生時の措置
状況によって、採択時のビームタイムを供給できない場合があります。その場合、ビームタイムの補償はできないことをあらかじめご了承ください。
4. 損害保険の加入および賠償責任について
利用実験実施等に際し、不慮の事故に備えて傷害保険及び賠償責任保険又はこれらと同等の保険に加入するとともに、共同実験者が学生の場合は、これら保険に加入していることを確認していただく必要があります。また、故意又は重大な過失によってNanoTerasu及びそれに附属する施設、設備並びに物品その他に損害を及ぼしたときは、損害の全部又は一部を賠償していただきます。あらかじめご了承ください。
7. お問い合わせ
(注)メールアドレスは#を@に置き換えてください。
課題申請全般について | 電話番号 | メールアドレス |
JASRI 利用推進部 | 0791-58-0961 | ntjasri#jasri.jp |
研究内容について | メールアドレス |
共用ビームライン (ナノテラス事業推進室) | ntpbl#jasri.jp |
コアリションビームライン共用利用 (ナノテラス事業推進室) | ntcbl#jasri.jp |